売茶真流は、禅宗における神仏に対する敬いの心、人間社会にあっては慈しみ、悲しみ合いの愛の心を心として、常に自分にはきびしく反省の念を持ち、天地万物一体の感を持ち、大自然の恵みに対し感謝と祈りを忘れてはいけない。
人間は一人で生きて行けない。だから決して偉い人にならなくてよい。人の役にたてる人になればよい。人は人に生かされ、人は人のために生きるのである。
お茶を飲んでいれば自然にこの心になるであろう。人が集まれば話題も多くなる。お茶をいただきながらの清談、道具を拝見して作者の芸術的、美を鑑賞することも大切である。我が流は、真・善・美の三道に力をいれている。茶道のための茶道にあらず。
茶道で真実、真理に近づき、茶道で善悪を悟り目覚める。
茶道で美術、芸術性をたかめ自らの生きた身体の中に美意識を持つことが、本来の目的であり、中国、日本と伝来した茶文化、健康的茶医学を更に学び後世に伝えなければならない。